セラピーの基礎知識

セラピストとは?カウンセラーやヒーラーとの違い

セラピスト(Therapist)とは

セラピストとは身につけた知識と技術をつかって心身を癒やす、治療技術の専門家です。

世界には多くのセラピーがあり、セラピーの数だけセラピストの種類があります。

ここでは、セラピストのレベルや分類、カウンセラーやヒーラーとの違いを考えながら、セラピストとして生きるために大切なことを紹介していきたいと思います。

セラピストの分類 ~4つのタイプ~

セラピストの学校校長の谷口晋一さんは著書『即実行!オンリーワンのセラピストになる!』の中で、セラピストは4つのタイプに分類され、それぞれに得意と不得意があるとおっしゃっています。

リラクゼーションセラピスト

非日常の安らぎや癒しを提供し、元気になるように支えるタイプ。

ボディケアセラピスト

体の痛みの原因をひも解き、適切な処置を施すことで不調を解消するタイプ。

ビューティケアセラピスト

表面的な美しさだけでなく、心の美しさまで関わっていくタイプ。

メンタルケアセラピスト

心の苦しみの原因をひも解き、適切なアプローチによって本人の気づきを導くタイプ。

例えば、セラピストのタイプによって得意な集客方法が違います。リラクゼーションタイプが口コミで広がりやすかったり、ボディケアタイプがリピーターにつなげやすかったり…。自分のタイプを知ることで、進むべき方向性が見えてくるでしょう。

自己成長と癒やし

セラピストにとって一番大切なことは、自分自身と向き合い、自分を癒やしておくことです。

しかし、自分のことって、意外と自分ではわからないもの。

自分を知るきっかけにおすすめなのが『セルフ・セラピー・カード』という、心理セラピストが開発した”自分で気づく”ためのカードです。

セルフ・セラピー・カード

まず、問題の本質をさぐるために一枚。
次にその解決のために一枚引き、本でその意味を読み取ります。

「癒やしや自己成長、変容は楽しいものだ」ということがこのカードの中心的な考え方です。

セラピストとカウンセラーとヒーラーの違い

セラピストとカウンセラーとヒーラー、同じような意味で使われることも多いですが、次のような違いがあります。

セラピスト

能動的なアプローチを施すことが多い。体を動かしたり、五感に作用したり、心身に働きかけることで自己治癒力を促します。

カウンセラー

受動的な立場で話を聞くことが多い。答えを与えるのではなく「気づき」を促すことで、心の癒しを導きます。

ヒーラー

目に見えないエネルギーを扱うことが多い。オーラやレイキなど、生命エネルギーのバランスを整えることで不調を改善します。

実際には明瞭な境界線はありません。セラピストがカウンセラーのように話を聞くこともありますし、カウンセラーがレイキヒーリングを行うこともあります。

医療レベル/癒しレベルのセラピスト

医療現場で「セラピスト」というと、心理療法家(サイコセラピスト)や理学療法士(フィジカルセラピスト)など、医師らとチームを組んで病気の治療に携わる人のことをいいます。

しかし一般的に「セラピスト」といった場合、アロマセラピストやカラーセラピストのような、癒し・リラクゼーションレベルのセラピストをイメージすることが多いでしょう。

セラピストは資格の整備が遅れており、医療レベルのセラピストも癒しレベルのセラピストも、区別なく「セラピスト」と名乗ることができます。

目指すレベルが違えば、必要な知識や経験も違ってきます。自分がどんなレベルのセラピストになりたいのかを考え、資格や学校を選ぶようにしましょう。

セラピストとして大切なこと

セラピストの種類や、カウンセラーやヒーラーとの違いなどを紹介してきましたが、一番大切なのは「自分はどんなセラピストになりたいか」です。

あなたはどんなセラピストになりたいでしょうか?

もし迷っているなら、「自分が何が好きか?」と「どんな人に来てもらいたいか?」を考えてみるといいでしょう。

世間のニーズやブームからスタートするのも悪くはないのですが、できれば、自分が心から納得でき、腑に落ちるセラピーに出会ってほしいと思います。

そのためには多くの経験をすること。

自分がセラピーを受けるのはもちろん、日々の暮らしの中でも「自分の好き」を大切にし、自分らしい世界を広げていくことで、あなただけのセラピスト像が形成されていきます。

多くの経験を積むことで、やりたいセラピーや理想のセラピスト像が変わることもあるでしょう。

変化の速いこの時代。コアな部分をしっかりと築きながら、柔軟に変化していくことが、セラピストとしての成長につながります。

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