アニマルセラピー

アニマルセラピー(動物療法)の効果と種類

アニマルセラピー(動物療法)とは

アニマルセラピーとは、動物と触れ合ったり動物と共に過ごすことにより、心身を元気にするセラピーです。イルカセラピーやドッグセラピー、乗馬セラピーなどが有名ですが、ウサギや魚やその他ペットなど、いろいろな種類のアニマルセラピーがあります。

イルカセラピー

水の中でイルカといっしょに泳ぐセラピーです。アクアセラピー(水の中での重力というストレスからの解放・ここちよい揺らぎの水圧と音)、カラーセラピー(平静と安らぎを与える青の癒し)、水しぶきによるマイナスイオン効果などの他に、イルカ自身に病気を治す不思議な力があるとされています。イルカセラピーは主にうつ病や自閉症などに効果があるとされます。

ドッグセラピー

犬は人との馴染みが深く、家族のような安心感を感じる存在です。大型犬と小型犬、それぞれのセラピー効果がり、アニマルセラピーの訓練を受けた犬はセラピードッグと呼ばれます。

乗馬セラピー

馬に乗ってゆっくりと歩くことにより、馬の歩くリズムが身体や脳に揺れの刺激を与えます。脳性麻痺のリハビリに効果があったり、心地よい揺れのリズムの中で緊張がほぐれて、笑顔が見えたりします。また乗馬を通した人との交流で、コミュニケーションをとることができるようにもなります。

【アニマルセラピーと感染症】
アニマルセラピーは動物と直接ふれあうセラピーです。動物の清潔を保つことはもちろんですが、人の心身が弱っているときは免疫力が低下しており、思わぬ感染症を引き起こすことがあるので注意が必要です。

アニマルセラピーの効果

ストレスの緩和

動物の体に触れ、動物のしぐさを見ている中で、心身の緊張がほぐれストレスの緩和につながります。ふだんあまり笑わないような人でも、アニマルセラピーの中で動物を抱いていると、笑顔になることがあります。

リハビリ効果

動物を抱く・なでる・命令するなどの動作を通して、機能の弱まった四肢や言語などのリハビリに適用することができます。

社会性の向上

動物と共に行動することにより、動物を介して周囲の人たちとコミュニケーションをもつ機会が増えます。イスを散歩していると近所の人が話しかけてくれたり、抱いている動物のことを話題にして話が膨らんだり、など。動物と関わることにより、周囲との会話や交流が増えて社会とのつながりが向上する効果があります。

自尊心・自立心の向上

動物の世話をすることにより、自尊心や責任感などが芽生え、自立する力が向上します。

日本のアニマルセラピー

活動領域:医療とヒーリング

アニマルセラピーは欧米を中心に1960年頃から治療に取り入れられているセラピーです。医師や獣医師、作業療法士など専門の医療チームの指導のもとで、アニマルセラピーが行われるのが普通です。

しかし、日本の場合は、医療ではなくメンタルケアやヒーリングの分野でアニマルセラピーが行われていることが多いので、医療としてのアニマルセラピー(AAT:Animal Assisted Therapy)と、メンタルケアとしてのアニマルセラピー(AAA:Animal Assisted Activity)はきちんと区別できるようにしておきましょう。

アニマルセラピーの資格

・動物介在福祉士
・アニマルセラピーコーディネーター
・アニマルカウンセラー